本来は脇がほつれることないようにと別に生地をあててあります。
昔のシャツ(股の下でボタンをとめて下着変わりに着たシャツ)には、
脇のクリがかなり強かったせいで強度が必要だった名残りだと思われます。
現代のシャツの裾のカーブでは、脇から裂けてくることは
ほとんどありませんので、デザイン的な要素が強いと思われます。
ちなみに、土井縫工所の場合は、デザイン的な要素もそうですが、
前身頃の前立裾を美しく仕上るため、先に前身の裾巻(三巻)を
3mmで細く縫って前立を袋縫いに仕立て、次に前身と後身を縫い合わせ、
最後に左右の裾の縫い合わせるため、裾の縫い合わせ部を包み隠し、
また、補強するために必要なパーツとなっておりますです。